肉球は犬にとって大事な場所なのです!その役割とトラブル対処法の紹介

犬の肉球はプニュプニュしていて、触ると心地よい柔らかさでとても癒されます。

また、肉球グッズや画像を見ても癒されます。

しかしこの肉球、人間に例えると指の腹と同じ場所なのですが、機能は全く違うのです。

直接地面に触れる場所なので、人間が裸足で道路を歩いているのと同じことなのです。

そう考えると飼い主さんも散歩のコースに悩んでしまいそうですね。

今回は犬の肉球の役割と、いくつかのトラブルとその対処法を紹介致します。

これを参考にして、ワンちゃんの歩き方、走り方をチェックしてみて下さいね。

肉球の構造

仔犬の肉球は柔らかくて、プニュプニュしていて可愛いのですが、成犬になるにつれて黒色に変わり、硬くなってきます。

肉球は遺伝的要素が強いため、仔犬でも黒い肉球であったり、成犬になってもピンク色の肉球の犬もいます。

そしてこの肉球の外側はとても厚い皮膚で覆われています。

この厚い皮膚は生活環境によって硬さが違い、仔犬でもよく外で遊んでいれば硬くなりますし、成犬でもずっと室内にいる場合は、いつまでも柔らかいままの状態なのです。

この厚い皮膚の下は、脂肪とエラスチン、コラーゲンと言う柔らかいのに弾力のある組織からできています。

また、私も真面目に考えたことはなかったのですが、肉球にも骨があり、この骨に沿って腱=人間の足で言うアキレス腱の役割ですね、靭帯、血管などがあるようなのです。

肉球はどんな役割をするの?

・スパイク的な役割

肉球の表面には小さな突起が集まっており、歩いたり走ったりするときに、この突起と爪とで、スパイクの役割をします。

肉球をそ~っと触ってみると何だかザラザラすると思うのですが、これが小さな突起です。

ここを損傷すると思いっきり走ることが難しくなります。

・地面の熱さ、冷たさから足を守る

肉球はとても厚い層になっていて熱さをあまり感じない為、多少地面が熱くても歩くことができます。

そして冬の場合は足の裏の冷えた静脈を動脈の血流で温めてくれるので、雪道でも散歩ができるのです。

・クッション機能

犬の肉球は人間で言うと靴の役割をしています。

特に真ん中の掌球と呼ばれる大きなプニュプニュと、4つの小さなプニュプニュプニュは衝撃を吸収する役目を持っています。

これがあるので、高い場所からジャンプしたり、飛び跳ねたりできるのです。

・体温調節

犬は、体温調節を呼吸と舌を使ってしています。

暑い時は「ハア、ハア、ハア」と言って体温調節をし、それでも調節できない場合は肉球にある汗腺から汗を出して体温調節を行います。

体温調節以外に肉球から汗を出すことで、肉球を乾燥から守ったり、臭いを出してマーキングのような役割もしています。

よくあるトラブルと対処法

・ケガをすると治りにくい

肉球は、脂肪と弾性線維でできていて、いつも張りつめた状態です。

だから尖ったものが刺さると水風船を割ったように、傷口が開いてしまうのです。

歩行時には必ず使う部分であり、体重もかかるため、快方⇒悪化を繰り返すので治りにくいのです。

 対 処 法 

少し擦りむいた程度であれば、肉球とその周りをきれいに洗い、消毒と軟膏を塗っておきます。

しかし傷口が開いているような状態の場合は、動物病院へ連れていきましょう。

そのままにしておくと傷口は一向にふさがらないだけではなく、傷口からばい菌が入ってしまい大変なことになります。

・炎天下での散歩によるやけど

肉球の表面は、厚い皮膚に覆われています。

しかし真夏のアスファルトやコンクリートの上は、かなりの熱さになっているので、その上を散歩すると、ヤケド状態になります。

熱いアスファルトの上を長時間歩くと、いくら厚い肉球とは言えヤケドに近い状態になります。

 対 処 法 

軽度であれば水で冷やしたり保冷剤を当ててタオルや包帯で巻いておきましょう。

犬は足を触られるのを嫌がり、特に前足は犬にとって武器のようなものなので唸ることもあるかもしれませえんが、治りが遅くなるのできちんと手当てしましょう。

普段と違う色の肉球だったり水ぶくれができていた時は、水ぶくれが破れてばい菌が入ると化膿しますので、早めに動物病院へ連れて行きましょう。

・肉球を異様に舐める、または噛む

犬は通常、身体をきれいにしようと、肉球を舐めたりします。

しかし長時間もしくは物凄い速さで舐めたり、噛んだりする場合があります。

その原因には2通りあります。

《外的要因》
やけど、ケガ、乾燥によるものです。

やけどやケガで痛みを感じている場合は、舐めて痛みを軽減させようとしています。

また、乾燥している場合は、舐めて水分を補おうとしているのです。

対 処 法 

乾燥で舐める分にはあまり問題はありません。

しかし、やけどやケガの場合は舐めることで快方に向かう訳ではないので、やけどであれば冷やして軟膏を塗る、ケガの場合は消毒をして薬をぬるようにしましょう。

《内的要因》

退屈でする事がなく、つい舐めてしまったのが日常化する場合もあります。

また長時間の留守番や、構ってもらえない等と言うストレスを感じると、舐めたり噛んだりする事があります。

対 処 法 

退屈な思いを減らすように、一緒に遊んであげる時間を増やしましょう。

退屈な思いが増えてストレスになることが多いので、一緒に遊んであげる時間を増やしたり、散歩の時間や回数を増やしましょう。

肉球のケア方法

まずは日頃から清潔にしておくのが一番です。

伸びた毛はカットしてやり、肉球だけではなく、指間もキレイにしてあげましょう。

やはりトラブルが起きる前に、日頃から肉球のケアをしてあげるのが一番だと思います。

そして散歩をする時も、暑い時間帯を避けたり、ガラス片や木屑などがある様な道路は通らないようにしましょう。

日頃からのケアとして、肉球クリームをつけるのがいいと思います。

人間のハンドクリームですね。

ワセリン肉球クリームがおススメです。赤ちゃん用のクリームでも乾燥対策になります。

ワセリンはキズ対策にもなるので、舐めても安全なものを選びましょう。

早く治したい場合は、犬用の靴下や靴を履かせるといいでしょう。

そうすれば、舐めたり散歩によって、キズを悪化させるのを防げます。

まとめ

いかがでしたか。

あのかわいいプニュプニュが、複雑な構造をして、その複雑な構造によって犬にとっては大切な機能を果たしているのです。

犬はお散歩が大好きなので、大切な肉球がきちんと機能しないとかわいそうですよね。

なので飼い主さんは日頃から肉球や指間をチェックしましょう。

そうすれば、何か異常があっても軽度で済むことが多いですし、ワンちゃんもまたすぐにお散歩に行けるのです。

ケアクリームも忘れずに!

シェアする

フォローする